2025年3月17-21日にユビキタスコンピューティングに関するトップ会議であるThe 23rd International Conference on Pervasive Computing and Communications (PerCom2025)が米国ワシントンD.C.で開催されます．以下の，周期的なUWBチャネルインパルス応答からのデバイスフリー行動認識について発表します．

The Power of Periodicity: Exploiting Periodic UWB CIRs for Robust Activity Recognition with Attention-aware Multi-level Wavelet

概要:
近年，従来のコンピュータビジョン手法におけるプライバシー保護の課題に対する解決策として，Wi‑Fiや超広帯域（UWB）信号を活用したワイヤレスセンシング技術に基づく活動認識が注目されています．Wi‑Fiのチャネル状態情報（CSI）と並び，UWBのチャネルインパルス応答（CIR）も有望なアプローチと期待されていますが，特にUWB CIRを用いた活動認識の応用については，未だ十分な研究が進んでいないのが現状です．従来の先行研究では，単一測定値が持つ短時間性や，CIRから抽出できる特徴量の可能性について，十分な検討がなされていませんでした．

そこで本研究では，周期的に取得されるUWB CIRサンプルを活用し，デバイスフリーかつ堅牢な行動認識を実現する新たな手法を提案します．提案手法は，マルチレベルのウェーブレットパケット分解（WPD）と，カスタマイズされたアテンション機構を組み合わせることで，複数の時間周波数解像度における特徴情報を融合させます．これにより，認識精度の向上とともに，細かなパラメータの微調整に依存しない効率的な認識が可能となりました．
さらに，様々なシナリオを対象とした実験により，提案手法の有効性が実証されています．

本研究の成果は，プライバシー保護と高精度な認識性能の両立を目指すデバイスフリー行動認識システムの発展に寄与するとともに，今後のワイヤレスセンシング技術の応用範囲の拡大に向けた新たな可能性を示すものです．

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発表情報(詳細プログラム)

2025/3/20 (Thu) 13:30-15:10 Session 6: Learning and Activity Recognition
Title：The Power of Periodicity: Exploiting Periodic UWB CIRs for Robust Activity Recognition with Attention-aware Multi-level Wavelet
Authors：Han Lin (Institute of Science Tokyo, Japan)Atsushi Nomura (Institute of Science Tokyo, Japan), Kota Tsubouchi (LY Corporation, Japan), Nobuhiko Nishio (Ritsumeikan University, Japan), Masamichi Shimosaka (Institute of Science Tokyo, Japan)
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